香り高く、ブルーアガベ本来の甘みを感じられるアガベ100%テキーラと、スモーキーな香りやクラフト感が魅力のメスカル。この2つのアガベスピリッツは、歴史を感じながらもトレンドを掴むことが出来る希有な存在です。
メキシコの職人の手によって生み出されるクラセアスールの『アルテサナル・テキーラ』と『アルテサナル・メスカル』は、クラフトマンシップが活きる逸品揃い。その味わいをよく知るプロフェッショナルを訪ね、個性を引き出す飲み方を伺いました。
bar Algernon Sinfonia
紳士・淑女のためのシンフォニー
オーナーバーテンダー 小栗 絵里加さん
東京・赤坂見附の駅からほど近い活気ある通りに看板を掲げる『bar Algernon Sinfonia(バー アルジャーノン シンフォニア)』。オーセンティックな落ち着いた雰囲気の中、コアなお酒好きも納得のラインアップのほか、季節のフルーツを使ったカクテルやトレンドを取り入れたお酒を提供しています。
小栗さんで3代目となるこのお店は、初代のBar Algernonから二代目のBar Algernon Synonym(シノニム)を経て現在の店名に。音楽用語であるシンフォニアという言葉を店名に取り入れたのは、バイオリンを弾いていた経験や「お店に足を運んでくださる紳士淑女の皆様が会話を楽しみ、それがシンフォニー(交響曲)のようになれば」という想いも込めているのだそう。
テキーラで始まるコミュニケーション
テキーラマエストロの資格もお持ちの小栗さんに、クラセアスール・テキーラ・レポサドの印象を伺いました。
「鼻に抜けるバニラ感が気に入っています。余韻が長く、飲んでいて幸せな気分になれる一杯ですね。夏はソーダ割りでも良いし、甘みがしっかりあるのでデザートカクテルにもおすすめです。これまでテキーラを避けてきた方もきっとその印象が変わると思います。レポサドはテキーラに苦手意識をお持ちの方からもポジティブな反応が返ってくるので、良いコミュニケーションツールになっています」
クラセアスール・テキーラ・レポサド
冬を感じるスイーツカクテル『アスル・ミルフィーユ』
そんなクラセアスール・テキーラ・レポサドを使って、ホリデーシーズンを迎えるこの時期におすすめの一杯を作っていただきました。
レポサドのバニラ感からインスピレーションを得て、ミルフィーユのような厚みを感じるスイーツのように仕上げた一杯。ボディビルダ―としても活躍する小栗さんらしく、見た目よりも甘さはぐっと控えめでヘルシー。卵黄、いちご、メープルシロップを加え、カスタードのクリームのようにふわりとした軽い甘さに、優しい余韻が続きます。
「Barを訪れるお客様にはそれぞれ色んな事情があると思いますが、帰るときに足取りが軽くなるような、そんな場所を目指しています」そう話す小栗さんからは、柔らかな笑みがこぼれます。
年始にはアットホームなイベントも企画しているとのこと。心地よさが漂うbar Algernon Sinfoniaは、一日の終わりに訪れたいお店です。
bar Algernon Sinfonia
東京都港区赤坂3-10-6 TMビル(旧雪華堂ビル)3階
定休日 日曜・祝日
営業時間 17:30〜24:00 ※金曜のみ2:00まで
FERRI'S BAR
旨味、酸味、甘みのバランスを追求
オーナーバーテンダー Ferri Cadenさん
アガベスピリッツの世界を知りたいなら、ぜひ訪れてほしいのが東京・広尾駅から約10分の場所にある『FERRI'S BAR』です。ユニークな味わいを持つメスカルを繊細な味わいのカクテルで楽しめる、日本ではまだ数少ないバーのひとつ。
赤の壁面に白の天井、ライムグリーンに照らされたバックバーはメキシコの国旗を思わせる色使い。伝統的なアートや手触り感のある装飾が、お酒の美味しさを引き立ててくれます。
ここで提供されるのは、どれもクラフト感のあるもの。お酒の持つ旨味を引き出すため、カクテルに使用するリキュールなどはナチュラルなものを使用し、オーナーのFerri Cadenさんご自身でシロップやブレンドソルトを作ることもあるのだそう。
メスカルを通じて触れるメキシコの文化
クラフトスピリッツに精通するフェリーさんは、クラセアスール・メスカル・ドゥランゴについてこう語ってくださいました。
「メスカルはアガベの品種によって味わいが大きく変わるのが特長なのですが、雨の少ない土地で育つセニソ・アガベを原材料としているメスカル・ドゥランゴは、塩味を感じる味わいが特長ですね。淡い甘みもあり、比較的飲みやすいメスカルだと思います。また、味わいだけでなく、メキシコの地域ごとの文化を紹介していることもクラセアスールの魅力ですね。」
クラセアスール・メスカル・ドゥランゴ
スパイスをまとう『エスプレッソ・マティーニ』
メキシコの大地を思わせるクラセアスール・メスカル・ドゥランゴ。その風味を活かす一杯をフェリーさんに作っていただきました。
メスカルのスモーキーさとコーヒーはベストマッチ。グラスのふちには、シナモンソルトとスパイスをブレンドしたものをあしらい、エッジの効いた味わいに。トッピングのコーヒー豆も直火で煎って香りを高めています。
「美味しい思いをして帰ってほしい。お客様の満足感が大事」と話すフェリーさん。細部までこだわったお酒やカクテルを、じっくりご堪能ください。
FERRI'S BAR
東京都港区西麻布4-11-11 ジュメイラビル 1F
定休日 日曜日
営業時間 18:00〜3:00(祝日のみ24:00まで)
AIX
心地よい空気に満ちた、リビングのようなBar
オーナーバーテンダー 深町 祐さん
鎌倉駅のホームからお店が見えるほど、駅から近い場所に店を構える『AIX(エクス)』。 店内に入ると目に飛び込んでくるのは、自然光がよく入る明るいバックバーです。 鎌倉の素材を使ったカクテルや地のものを活かしたお酒を提供し、この地で暮らす人々の憩いの場にもなっています。
開店時間は15時と、バーとしては比較的早い時間から営業。お客様が過大な緊張感を感じないような空気・空間造りを心がけているのだそうです。
革新と伝統のクラセアスール
お店を訪れたら、日々新しい発見をしてほしいという深町さん。クラセアスールのテキーラを扱うようになったのも、お店をオープンした当初はまだ一般的ではなかったアガベ100%テキーラで、サプライズ感のある体験を提供したいという想いがあったからなのだそう。
「クラセアスールのテキーラについては、革新と伝統、この二言が真っ先に浮かびます。例えばデキャンタの形は革新的ですが、実際は伝統工芸の技術を活かして作っていたり、テキーラそのものもクラフトマンシップを大事にした伝統的な製法を採用していますよね。
アガベ100%テキーラが盛り上がっている中で、ゴールドというブレンドテキーラがラインナップに加わっている点も味わいへのこだわりを感じます。ゴールドは蜜のような甘さもありながら、フレッシュな風味も感じますし、立体的で絶妙なバランスのテキーラだと思います。」
クラセアスール・テキーラ・ゴールド
夕日の沈むひととき『horizonte(ホリゾンテ)』
「ゴールドの芳醇で複雑な香りを押し出す事にこだわり、副材料を選びました。」そう話しながら作ってくださったのは、メキシコの大地に沈む夕日をイメージしたカクテル。
アップルジュースでフレッシュさを、フレッシュライムで酸味を加え、ホームメイドのトンカビーンズシロップで濃厚な甘みを増幅させています。最後にブレンドビターズを加えているのだそう。氷にはアイススタンプでアガベをあしらい、目にも舌にも楽しい一杯に仕上がっています。
お客様と知り合えたご縁を大切に、長くお付き合いをしたいと話す深町さんは、自身のお気に入りの本でもある北風と太陽の「太陽」のような優しさを感じるお人柄。そんなオーナーが営むこのお店も、暖かな空気に満ちていました.
AIX(エクス)
神奈川県鎌倉市御成町13-40 加藤ビル2F
定休日 火曜日
営業時間 15:00〜24:00(23:00最終入店)
一日の終わりや、お食事のあとの締めに。 クラセアスールをより深く楽しめる名店で、こだわりの一杯をお楽しみください。